歩 く
駆け足、千鳥足、抜き足、差し足、忍び足……、山歩き、そぞろ歩き、散歩、万歩、最近は牛歩もある。目的地へ身体を移動する為に歩く、保健の為に歩く、その歩きに一言。
『歩き』を始めて十二、三年になる。当時は皆ジョギングで、ウォーキングなる言葉は無かったように思う。歩く=ウォークに進行形アイ・エヌ・ジーを付けて、勝手にウォーキングと名付けて楽しんでいた。長くやっていると色々な情報が入ってきてこれはと思うとすぐ取り入れる。今は次のように落ち着いた。
時間は早朝(体調、天気によって何時でも)、服装は発汗しやすく格好の良いもの(気分が変わって良い)、それから靴が大事で踵が無く底がソフトで軽くフィットしたもの(坂の登りは靴紐を緩く、下りは固く結ぶと良い)、胃袋へは野菜ジュースと何かを軽く(水だけの時もある)、とにかく空きっ腹は良くない。さあ、出発…。あっ、準備体操を忘れるところだった。高大に入って以来ストレッチの一部をアレンジしてやっている。これから歩くぞと身体に教えるのだ。背筋をピンと伸ばして前方を見る。歩速は早目・大股で、踵から着地し、腹ではなく腰を前へ出すように体重を移行させ、爪先へと次の一歩を繰り返す。手は自然にリズミカルに。冬でもしっかり歩くと帰る頃には汗ばんでくる。腹式の深呼吸5〜6回で調整して、と、まあやっているつもりだが、始めた頃と今では速度と距離に大分差が出てきた。継続は力なりとか、今後も続けていきたい。
ちなみに、軍隊の行軍では
普通ー時速4キロ〔1キロを15分〕
早いー時速5キロ〔1キロを12分〕
かなり早いー時速6キロ〔1キロを10分〕
(『ふだん記四号』平成五年七月)
読後感想ー佐藤竹男
◎歩く
あなたの歩いている姿が想像されます。真面目に歩いている事は勿論でしょうが、色々な事を考えながら歩いている事でしょうね。あなたの文章には必ず数字的なデーターや記録的なものが入りますね。技術屋さんの故ですかね。